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セシルについて
File.01 生まれたばかりの頃は、既に魔族の姿を手に入れた兄達に囲まれて過ごしていました。
そのうち、上の兄二人がいなくなって、最後には三番目の兄も帰って来なくなりました。
魔物で、幼いながらにも「捨てられたんだな」とわかりました。
だからこそ、俺は寂しさに弱いのかもしれません。
薄暗い洞窟の中で、ひとりぼっちでいるのは本当に、怖くて、冷たくて、寂しかった。
File.02 魔族の姿を手に入れたあとは頭の中がグチャグチャでよくわかりませんでした。
そんな時、シェリルに拾われて研究所の番犬を始めたんですけどね。
まあ…一応感謝はしています。彼女がいなかったら人間界で死んでいたかもしれませんから。
File.03 レウとラウは俺にとって大切で、なくてはならない存在です。
元々一つでしたからね。今更失うなんて事、絶対に考えられないです。
兄たちがいなくなった後、こうして精神的に何事もなくいられたのはあの二人のおかげです。
あの子達に支えてもらっていたからこそ、俺は大丈夫だったんです。
File.04 兄達の過保護さには正直戸惑います。
特にセルス兄さんは俺の心配ばかりで、もっと自分の心配もしてほしいですよね…。
みんながいなかった80年という年月はもうどうしようもありませんが
これからはあの80年を超える年月を一緒にいられるんですから。
そんなに気にする必要はないんですよ。
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